名古屋市千種区の建築設計 アールアンドエス設計工房のお知らせ

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2017.06.16
フィンランド紀行 6




アアルトの自邸とアトリエを見て すっかり満足

このまま帰ってもいいくらいなんだけど 

トラムの24時間券があるので しっかり利用することに

自邸に行く途中にある カンサネラケライトス という建物へ

この建物は厚生年金協会 などと呼ばれているが あまり文献がなく

よくわからなかったが 途中下車すれば見れるといういい場所にあった

到着したのが4時頃で 空いているのかどうかもよくわからなかった

先ずは周囲を1周、 三角形の敷地でしかも高低差があるという難しい場所

この敷地をうまく生かしているということがよくわかった

そういえば自邸といい 高低差 のある敷地を活用するのがうまいのだなと

現地で初めて認識できた この後で向かう ユヴァスキュラのアアルト美術館に

この作品の模型や写真があったが それを見ると 都市計画的な配慮がされていて

もっと丁寧に見なければいけなかったなと反省

何かのデーターでみた内部の写真は 得意の丸いトップライトがある

図書コーナーと魅力的だったので

思い切って受付で 内部は見れますか と聞いた

そうすると、本当はだめだけど ロビー周りだけならいいよと

写真も撮らせてもらえた 

翌日の午後2時から 見学ツアーがあると教えてもらったが

別の予定があるので断念  またいつの日か と願った

 

2枚目の内部の写真はまたまたアアルトらしい仕上がりだった

例のレッグウオーマー柱もあるし、照明も、取っ手や手すりも

アアルトカラーだった

床のパターンは アルテックのプリントのパターンと同じで

この意匠がお気に入りらしい  1952年から56年の作品

次々に代表作ができる頃だ

 

その後もう一度トラムに乗り 空港からホテルへのバスの中で見た

文化の家へ向かった これは少し後の1955年から58年の作品で

平面計画がとてもユニーク

中庭を囲んでひだりがわのホール空間は煉瓦の外壁で覆われ

独特な有機的な形をしている一方、左側のオフィス棟は 長方形の

あっさりしたもの 図面を見ると違和感を覚えるが 現地にいくと

異質な形と仕上げであるが不思議に調和している

2枚目の写真はオフィス棟の入口部分

カンサネラケライトスでも多用されていた緑色の銅版が変色したような

緑青色 こういう外壁は 見たことがないが 煉瓦とよく合っていた

 

 

 


2017.06.12
フィンランド紀行 5 アアルトハウスの 2階




アアルトハウスは見どころがいっぱい

その中から厳選しての写真であるが 私が感動した

2階のラウンジ 部屋そのものはどうってことないが

この空間は北側の階段をあがった南側にある

広さは6畳程度でこのラウンジに面して左側に子供部屋が2室ある

 

2枚目の写真はこのラウンジの反対側で 暖炉で

この空間が仕切られているのがわかる

暖炉の左手辺りに階段がありその左手はゲストルーム

暖炉の煙突の奥辺りに丸いトップライトが見えるが

この廊下を挟んで奥に浴室等の水回りがある

夫婦の寝室はこの水回りの右奥にある

子供室と夫婦の寝室が東側に3室並んでいる状態

暖炉が程よい間仕切りになり 閉鎖されすぎず 開放されすぎない

絶妙のバランスだ こういう2階のつくり方は コンパクトながら

上手く動線が処理されており 家族のだんらんが目に浮かぶよう

廊下をできるだけ作らず それでいてうまくゾーニングされているという

計画は 私も常に試みているが その原点がここにあったことを発見して

ちょっと なんといていいかわからない感動を覚えた

 

3枚目の写真は 子供室で娘さんの部屋だった

もう1部屋は2度目の奥さんのエリッサが改修をしているが

この部屋はほぼ原形をとどめているとのこと


2017.06.09
フィンランド紀行 4 アアルトハウス-1




アアルトが1936年 38歳の頃建てた住まいとアトリエ

緩やかな傾斜地にあるが 1枚目の写真は西の方からのアプローチ

白い外壁でモダンな印象であるが決して贅沢な材料を使っているわけではない

簡素だけれど、どこか違うな という感じである

特に好感が持てるのは 右手にある 垣根 である

私たちが 予算がないときにお勧めする OK牧場の囲いである

これでいいんだよね

 

2枚目はアトリエと引き戸で繋がったリビング

アアルトの家具や照明器具が無ければ、特にどうってことない

が 逆にそれが 肩肘が張らなくて なじみやすい空間になっている

右手の窓にはすだれのようなロールカーテンがある

 

奥のダイニングは まず 窓を見てほしい

高さ60センチの腰窓で天井いっぱいまでの開口

正方形に近いFIX窓と左側の片開き窓は換気用になっている

アアルトの窓はこういう正方形のFIXプラス細長い開き窓というのが

基本のセットのようだけれど ここは 開きが板戸になっているのが珍しい

たぶん一番コストがかからず、採光と通風を考えるとこうなるという証だ

私もこの考え方は大賛成であるが なかなか採用は困難である

つまり クライアントを説得できないだろうということで

その窓の右手にあるドアは庭への出口

日本なら大抵引違の掃出し窓にするが リビングの窓も腰窓なので

外部に出るにはこういう方法になる

此の辺りの割りきりの良さは 本当に共感できる

アアルトに限らす欧米では暖房が窓下の温水式というのが多く

そうなると腰窓が一般的な形式

いす式の生活ではその高さがテーブルの高さになり 椅子に座って

外を眺めるとき いい感じになる

日本の場合は畳に座るという伝統なので この腰がもっと低い

ダイニングのこの腰の暖房機の上に 木製のプランタボックスがあり

窓辺が植物で飾られているのも 共感できる

一緒に旅行をした北海道に住む娘のアパートもこういう窓で

窓下に暖房機があるので このプランターボックスは

ぜひ真似てみたいと喜んでいた

 

 


2017.06.08
フィンランド紀行 3 アトリエ アアルト




1955年にできたアアルトのアトリエ

60年以上たっているとはおもえない

その理由は 本来の用途ではないけれど使われていること

空間構成が全く古びていないこと  など

人が使っている空間は 自然と手入れがされることもあるが

うまく言えないが、空気が生きている(?)感じがする

1枚目は中庭からの外観 緩やかな傾斜を生かしている

円形のアンフィシアター形式の庭は夏場の交流の場所

その右手がアアルトの部屋、 左手が製図室

 

2枚目はその製図室 緩やかな勾配天井と東西にあるハイサイドライトが

程よい明かるさとのびやかな空間をつくっている

こんな製図室で仕事をしたならば 何時間でもいられそう

 

3枚目は増築した1階の食堂

1枚目の写真の左側の見えない部分になる

この建物は元々L型であったが この食堂などを増築して

コの字型になり 中庭の 囲まれた感が強まっている

食堂のレイアウトは全体のかたちが台形でその壁に沿ってテーブルがあるので

平行ではなくV型になっている

右の窓よりの列の一番奥がアアルトの席だったそうだ

腰高の連想窓はその高さが絶妙で 腰かけると肩のあたりから上が

窓になっている 

反対の列の席からもちょうど座った目の高さに窓辺の景色が広がる

手前のV字の広い方に入り口とキッチンがある

キッチンはハッチ形式になっていてここで食事を受け取るが

人で混雑する部分は 広くし、 端部のそうでない部分は

狭くても 構わないという 合理的なレイアウト

そしてアアルトの席からは 全体がよく見渡せる

 

 


2017.06.07
フィンランド紀行 2 フィンランディアホール




フィンランディア ホール の 湖側の外観

早朝で霧雨のなか さすがに 外のカフェは まだだった

日本で言えば3月下旬 桜の花の開花前といった時期で

黄色いラッパ水仙が あちこちに咲いていたのが

非常に印象的だった  白い大理石は単調になりがちだけど

連想窓、織物のような大理石の張り方、背後に見える

アアルト独特の形態のホール部分 が

大きな建物であるにも関わらす ヒューマンスケールで威圧感がなく

周辺の緑とも見事にマッチングしていた

 

内部のホール、通路部分は簡素であるが

独特の照明器具、木製のドアとアアルト独自の取っ手のほか

暖かい雰囲気を醸し出す要因の一つにラウンジの椅子もある

アアルトづくしの清潔感のある空間

左奥に見える丸柱の真ん中あたりには タイルが貼ってある

これは汚れ防止の意味もあるらしいが

誰かが レッグウオーマー柱と言っていた意味がわかる

この後 たびたび この柱を見ることになるのだが・・・

 

アカデミア書店の吹き抜けとトップライトは

何度も写真で見かけた有名なシーン

2階の奥にある有名なアアルトカフェでは

どこかの団体さんが早朝ミーテイング中であった

この国の人たちは早朝会議がお好みらしい

この団体さんの横に入るのは少し気が引けたが

知的でほほえましい雰囲気の会合だったので 

2度目ということで少し渋り気味の夫を

「私は 初めてだから 入るわね」 と強引に席を確保

少しランチタイムには早かったが かわいらしい

店員さんに交渉したら 「食べる頃はお昼になっているね」と

柔軟な対応  フィンランド人は おとなしくシャイであるが

話してみると とっても感じがよく 人間的な対応に

大満足、もちろん 食事にも 満足

 


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